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東京電力は救済される
結局負担は国民が負うのか
編集部 大鹿靖明
経済産業省には、資源エネルギー庁や原子力安全・保安院が入る別館がある。その2階に4月11日、内閣官房直属の組織ができた。正式名称は「内閣官房原子力発電所事故による経済被害対応室」。各省庁から集められた約40人のチームである。
東京電力の賠償スキームの作成作業がいま、大詰めを迎えている。これまでに明らかになった政府案は、「原発賠償機構」(仮称)を新設し、そこに税金(交付国債)と電力各社の拠出金をプールして賠償財源に充てる、というものだ。福島第一原発の事故で東電が負う賠償債務は、数兆円とも10兆円を超えるとも言われる。この巨額債務を東電一社が支払うのは困難と考え、税金と電気代の引き上げ、つまり国民負担によって捻出しようという構想である。
東電にとっては負担が軽く済み、僥倖とでも呼ぶべき案だ。政府は加害者(東電)の苦境に配慮し、被害者(国民)に負担を押しつけようとしている。こんな本末転倒の案が大まじめに検討されているのは、スキームづくりが東電寄りの人たち、「東電護持派」に主導されているからだ。
東電護持派の台頭前には、政府内にも東電に責めを負わせる原則論を唱える向きがあった。ダイエーやカネボウの再生支援をした産業再生機構(現在は解散)に出向経験のある経産省大臣官房付の古賀茂明が4月5日付で記した「東京電力の処理策(暫定版)」と題したA4判5枚の資料(その後同18日に改訂版になる)である。電力供給という公共インフラを維持しつつ、東電の破綻処理と新たなエネルギー政策を模索する、という意図を込めたペーパーだ。
巨額賠償がのしかかり、普通なら東電は債務超過で倒産だ。古賀ペーパーは、そんな東電の処理策を2段階に分けた。第1段階は特別法を定め、当面は政府保証で必要な資金を調達する。次いで賠償額がある程度固まった時点で第2段階として、100%減資や金融機関の債権放棄を実施する。そのうえで、将来は発電と送電の機能を分離するという「東電解体計画」であるーー。
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