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会社を辞めて10ヶ月、"専業作家の証"を得る?!
芝居とは別の印象なのですが、座席に座ってまず「あれ、ここの椅子、こんなに硬かったっけ」という思いが。
芝居が三時間半という長丁場のせいもあったのですが、途中でお尻が痛くなって困りました。
実はここのところ、妙に椅子の硬さが気になるのです。
昼間は、自宅の食卓の椅子で仕事をすることがあるのですが、クッションを置かないと我慢出来ないくらい、この椅子も硬い。
この三ヶ月で4〜5kg痩せたので、ひょっとしたら尻の肉も落ちたのかもしれません。
会社を辞めて10ヶ月。今までよりもはるかに座っている時間が長いので、座り疲れしているのかも。
そういえば臀部の皮膚が角質化している気がする。わかりやすくいうと、尻にタコができているような気がします。
会社勤めをしていた時も基本は座り仕事でしたが、自分のデスク、幾つかの会議室など会社内でも移動するし、もちろん他の会社でのミーティングも結構あった。椅子が変われば体重のかかる位置も変わります。
それが、家での仕事になると、圧倒的に同じ椅子に座って仕事をする時間が増えます。当然、同じ姿勢になる。同じ位置に体重がかかる。これは皮膚が角質化しても仕方がない。
そう思って家内に「最近、尻にタコができた気がする」というと、飲みかけていたお茶を吹きだしそうになってました。
そんなにおかしいですかね。
昔の作家は、指にペンダコができていましたが、今はキーボードを打つ方が多いでしょうから、指の腹にタコができる人もそうはいないでしょう。指の腹が角質化するほどに強くキーボードを叩いていると、タコができるより先にキーボードが壊れそうな気がするし。
だったら、「指のペンダコのかわりに、尻に椅子ダコこそが専業作家の証だよ」といばってみてもいいのですが、あんまりかっこいいいものじゃないですね。
昔、『巨人の星』で、金田正一が引退する時に、彼の左腕が変化球の投げすぎで肘が曲がったままでまっすぐに伸ばせないのを見せられ、「これがエースの歴史」と感心する星飛雄馬というエピソードがありました。でも、角質化し曲がった尻を見せて「これぞ職業作家の証」と言っても、多分感動はされないでしょうね。
そういえば『書斎曼荼羅』という本の中で、佐野洋さんの仕事場には、本棚に隠された便器があると紹介されていました。仕事が乗っている時は少しでもその集中を切りたくないという気持ちはよくわかります。「ちょっといいかも」と思う反面、でも、そこまですると、本当に部屋に籠もりきりになりそうで、それはそれで僕の場合はまずいかもと思う気持ちもあります。
確かに、エコノミー症候群なんてものもありますし、あんまり同じ姿勢で座りっぱなしは健康によくないのでしょうね。
その辺は、意識的に動くようにしないと。
来週には『髑髏城の七人』の製作発表があります。今回は以前の公演『アカドクロ』のゲキシネ上映をあわせて行うという変則的なものですが、7年前を振り返り、今回はまた新しいスタートを切るという気持ちも込めて、こういうのもありかもしれません。
また、今ずっとやっている仕事も、月末あたりには発表されそうです。
いろいろと動き出しそうですが、おのずとこちらは椅子に座っている時間が長くなるかも。気をつけないといけませんね。
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