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父子に流れる役者の業を見た
香川照之さん(45)と長男・政明くん(7)が歌舞伎界入りを発表した。香川さんは市川猿之助さん(71)と浜木綿子さん(75)の長男だが、2人は彼が3歳の時に離婚。原因は、猿之助さんが初恋の人で日本舞踊家の藤間紫さん(享年85)との愛を選んだこと。以来、浜さんは猿之助さんを恨み、意地で香川さんを東大に入学させるなど女手ひとつで育てあげた。
そんな母の思いを知りながらも香川さんは東大卒業後、役者の道へ。これが"血"か。
「140年続く猿之助の名があり、その船に乗らないわけにはいかなかった」
会見で香川さんはそう説明した。20代のころ、こっそり父に会いに行って「いまのあなたと私は関係ない」とまで言われたのに。
現在、香川さんは役者として大成している。いまさら歌舞伎界に入り、わざわざ苦労することはないという声も聞かれるが、「風雲児と呼ばれた父の血が流れている」と話した。自分を二の次にしてでも父の名を息子に繋ぐ。政明くんのためだそうだ。
すべては香川さん自身が男に生まれたこと。そして彼の一粒種も男の子だったことだ。まさに運命だったとしかいいようがない。家柄やら伝統やらを重んじて脈々と受け継がれてきた"血"がそうさせた。
脳梗塞の後遺症で、言葉が不自由な猿之助さんだったが、口上のときだけは声は大きくしっかりし、言葉もハッキリしていた。歌舞伎役者の業のようなものを見た。
会見のクライマックスは猿之助さんの「浜さん、ありがとう。恩讐のかなたに、ありがとう」だ。香川さんも「お母さんありがとう」と泣き、その会見の内容を聞いた浜さんの声も涙まじりだったそうな。どんな演目よりも、感動の物語がそこにあった。
「芸のためなら女房も泣かす」を地でいった猿之助さんだが(今も40代の恋人がいるし)、実は裏方に徹する女性でもっている。許した浜さんもそうだが、香川さんの奥さん、これまたデキた女性だ。
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