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小さな亡骸は語りかける
飢餓のソマリア難民の現実
フォトグラファー 大瀬二郎(文と写真)
荒れ果てた大地を6人の男たちが歩いて行く。ゴザに包まれた幼児の遺体を両腕に抱えて先頭をゆくのは、父親のモハメッドさん。ささやかな葬列の両側には、見渡す限り白いテントの集落が広がっている。
ここはコウベ難民キャンプ。ソマリアと国境を接するエチオピア南東部に位置する、四つの難民キャンプの一つだ。国連が飢饉を宣言したソマリア南部から、6月に新設されたばかりのこのキャンプへ多数の難民が流れ込み、わずか1カ月で定員の2万5千人を超えた。
ソマリアを含む「アフリカの角」の一帯は昨年から雨期に十分な雨が降らなかった。地域の政情不安定、食糧価格の高騰、援助の大幅な遅延が追い打ちをかけ、「過去60年で最悪」の干ばつによる食糧危機が発生。国連によれば、現在、ソマリア、ケニア、エチオピア、そしてジブチでは約1200万人以上が緊急支援を必要としている。
1991年から内戦が続くソマリア。特にイスラム系武装勢力のアル・シャバブが支配する南部では、2009年から国連機関や人道支援NGO(非政府組織)のほとんどがスパイやキリスト教宣教などの容疑で強制退去させられてきた。そのため援助は届かず、難民がケニアやエチオピアなどの隣国に逃れている。ソマリアの人口の約半数の370万人が危機的状態にあり、そのうち280万人がアル・シャバブが支配する南部の住民だという。
わずか1歳半のサハロちゃんが息を引き取ったのは、葬列が始まる数時間前のことだ。死因は栄養失調と脱水だった。彼女を含む家族8人は、家畜とすべての食物を失ってモデルタ村を離れ、干ばつで荒廃したソマリア南部を横断し、30日後にエチオピアに到着した。「10日前に容体が悪化し、クリニックに連れて行ったら治療薬がないと言われた。もっと食糧とミルクがもらえないと他の子ども(3人)も死んでしまう」。モハメッドさんは厳しい表情で語り、不安を隠しきれない様子だったーー。
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