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2011年07月15日

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馬毛島オーナーが米軍「爆音訓練」を熱烈歓迎

編集部　藤生　明

　今年６月の日米外務・防衛担当閣僚会合（２プラス２）で、米軍による空母艦載機発着訓練（ＦＣＬＰ）の候補地として、ある島の名前が明記された。鹿児島県西之表市の種子島沖にある馬毛島だ。南海の無人島が、またも注目され始めた。

　古くは旧平和相互銀行系リゾート基地として。その夢が潰えると国家石油備蓄基地、使用済み核燃料処理施設、自衛隊ＯＴＨ（超水平線）レーダー基地として。再び核廃棄物中間貯蔵施設が浮上した後、耳目を集めたのが、鳩山内閣が短命に終わった理由の一つ「米軍普天間基地の移転先」だった。

「実は、普天間の移転先として、鳩山さんが『腹案がある』と言っていたのは当初、馬毛島でした。与党関係者と賃貸契約の合意もしたんですけどね」

　そう話すのは馬毛島ほぼ全域を所有する開発会社タストンエアポート（本社・東京、旧馬毛島開発）の立石勲会長（78）だ。

　政府が防衛態勢を強化したい南西諸島にあって、約800ヘクタールのまとまった土地がある無人島。首相サイドは乗り気だったが、沖縄本島から遠いことなどを理由に閣内で反対された。結局、腹案として発表されたのは奄美・徳之島だった。

　ハシゴを外された馬毛島だが、ここで終わらないのが「曰く付き」の島らしい。そもそも、米軍の艦載機部隊が厚木基地から岩国基地にうつることが決まった2006年５月の日米合意前後から、特に米軍が関心を抱き続けていたことが伏線になっていたのだーー。

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